お昼休み────。
「夏美・・・話がある。」
突然ハルにそう言われ、歩き出すハルについて行った。
────ガラガラ
図書室。
今はみんなお弁当を食べているせいか、図書室には誰もいなかった。
・・・別れ話でもされるのだろうか。
私は急に不安に駆られた。
そして、ハルが口を開いた。
「夏美、神谷になにかされてる?」
────ドキンッ
どうしてハルが知ってるの?
いつも神谷さんは、隠れた場所で私をいじめていた。
だから知らないと思っていたのに。
「え、ううん!何もされていないよ!」
私は笑って誤魔化した。
誤魔化せるとは思ってもいないけど。
ハルにだけは知られたくない。
きっとハルは私を心配する。そんな心配、かけたくない。
それに、神谷さんにいじめられてるなんて、恥ずかしくて言えないよ。