「バイバイ!おやすみなさい」


それから私は、ハルに家まで送ってもらった。


「おやすみ!」


ハルは、手を振る私に笑顔を向けて、来た道を歩き出した。


私も家に入ろうと思ったその時。


「夏美!忘れ物!!」


ハルが突然叫んだ。


えっ・・・忘れ物?


私は慌ててハルの方に振り返った。


すると────。


チュッ


ハルの唇が、一瞬だけ私の唇に触れた。


そしてハルは「じゃあな!」と言って、もう一度来た道を戻った。



・・・ハル。


今のはダメだよ・・・。


そのあと私は、キュンキュンしすぎてその場から動くことが出来なかった。