それから落ち着いたのは5分後のことだった。


「俺の誕生日か。ありがとう。」


浅倉くんもようやく理解したみたい。


浅倉くんって頭いいのにこういうことは覚えていないんだね。



「じゃー!プレゼント!」


清水くんの声で、私たちはいっせいに各自用意したプレゼントを出した。


「まず俺から!」


まずは時田くんが、浅倉くんに渡した。


「開けてみ!」


「・・・うん」


時田くんが渡した包の中にあったのは、香水だった。


それは、ブランドものの香水だった。


「なんで香水?」


「だって、お前男の俺から見てもイケメンなのに香水も全然つけねーじゃん。だから。正樹に合いそうなの選んだぜ!」


時田くんも考えてるんだなぁ。


「次は俺!どうぞ!」


清水くんが少し大きめの紙袋を渡した。


浅倉くんが、その中身を取りだした。


その瞬間、また笑いが起こった。


「・・・くま・・・ぬいぐるみ・・・?」


そう。出てきたのはくまのぬいぐるみ。


しかもすごくかわいらしいもの。


「だってお前、可愛いもんに全然興味無いだろ〜?それでも男かって思うんだよなぁ。だから少しでもかわいいもんに興味もってもらうため!!」


清水くんはそう言ってドヤ顔を見せた。


そんな清水くんを見て、私はクスッと笑う。


「あー・・・、まぁ、サンキュ。」