「ハル・・・っ!」
涙が溢れてきた。
もう、ハルに会えないの?
もう、ハルの笑顔が見れないの?
────そんなの、嫌だよ・・・。
「ハルッ!ハルッ・・・」
とめどなく涙が溢れてくる。
私は座り込んだまま立ち上がりもせずに、ただハルの名前を呼んだ。
そのとき────。
「・・・み・・・!な・・・み!なつみ!夏美!!」
遠くから、愛しい声が聞こえてきた。
ハルだ・・・。
・・・会いたかった。
すごく・・・すごく会いたかったよ。
私は思い切り立ち上がり、ハルのもとに走り出した。
痛む膝も気にすることなく、ただがむしゃらに走る。
そして────。
気がつくと、ずっと・・・ずっと会いたかった人が目の前に。
「ハルッごめんね。一方的にせめて・・・嫌いなんて思ってもないことを言って・・・!ずっと・・・後悔してた。ハルに嫌いって言ったこと。全然嫌いなんかじゃない!すごく好きだよ!!ハルと全然会えなくて、すごく・・・さみしかった。あの日から、1度もハルを忘れたことなんて、無かったよ。」
私は、無我夢中で自分の気持ちを言った。
下手くそでもいい・・・ぐちゃぐちゃでもいい・・・。
ただ、ハルに伝わっていればそれでいいの・・・。