「なぁ、菅野!」


すると突然、隣に座っていた桜木くんが私を呼んだ。


「ん?」そう言って私は桜木くんの方を向く。


・・・今日久しぶりに目が合った気がする。


「あの・・・さ、その・・・えっとー・・・。」


ど、どうしたの?


桜木くんは顔を真っ赤にしている。


「す、菅野!!」


急に黙り込んだと思えば、急に私を大きな声で呼んだ。


桜木くんは、正座をして体ごと私の方を向く。


その様子にクスッと笑ってしまった。


「・・・えっと・・・な、なな、なななななっ」


“な”?


何を言うんだろう。