「ねぇ、想像してよ。あたしが桜木くんの横で歩いてる。そしたら桜木くんがあたしの手を握るの。」
「・・・や」
「するとね、桜木くんはあたしの方を見つめてね・・・」
「・・・いや」
「ギュッて抱きしめるの。桜木くんは、あたしに好きだよって言うの。」
「いや・・・っ」
「それから・・・あたしたちはキスするの・・・」
「嫌っ!!!」
気づけば私は叫んでいた。
みっちゃんの話を聞いて、どんどん心の中が黒くなっていく。
相手がみっちゃんでも、嫌だよ。
「嫌だよね?夏美がモジモジしてたら、いつか本当にしちゃうよ!」
みっちゃんは、力強く私にそう言う。
「もし、フラれちゃったとしても、絶ッ対スッキリするよ!その方が!」
みっちゃんの言葉に、どんどん溢れてくる涙。
心にしみる・・・みっちゃんの言葉。