そしてようやくみっちゃんの足が止まった。
ついたのは空き教室。
確か去年から使われていないんだっけ。
するとみっちゃんは、突然私に言った。
「ここなら誰にも聞かれないはず。」
みっちゃんがそう言って私の顔を見る。
「・・・夏美。」
みっちゃんは、優しく私の名前を呼んだ。
「告白・・・しないの?」
眉のお尻を少し下げて私に問いかける。
「告白なんて、できないよ。桜木くんには好きな人がいるし。」
好きな人がいる人に告白できるほど、私は強くないし、桜木くんにふられるのは辛すぎる。
「じゃあ・・・。あたしが告白していい?」
────え?
みっちゃん、まさか・・・。
桜木くんのことが、好きなの────?