すると翔が、麻美の肩を抱いた。


「えっ?」


麻美は間抜けな声を出している。


「晴人。俺、やっぱり麻美のこと諦められない。」


翔は俺に力強い眼差しを向けてそう言ったんだ。


麻美は目を見開いて驚いている。


すると────。


「麻美。好きだ。俺と付き合って。」


突然・・・翔が麻美に告白した。


俺の目の前で。


目の前で自分の親友が彼女に告白するほど辛いものはないだろう。


翔は俺の気持ちなんて、全く考えてない。


麻美は顔を真っ赤に染めている。


それと同時に動揺しているようにも見えた。


・・・俺も動揺してる。


翔は、自信があってこんなことしたんだろう。