「じゃーねー。」

一條先生の魅力について語り合ってから、別れる。

もう、家はすぐそこ。

・・・・・最悪。

「・・・・ただいま。」

「おかえりー、姉ちゃん。」

そう答えてくれるのは、妹の希美子だけ。

希美は、唯一の家族って感じかな。今となっては。
うるさいし、私より細いのはムカつくけど。

「・・・・お母さんは?」

聞いても無駄だってわかってるけど、

「部屋にいったか、外に行ったか、どっちかじゃない?いつもどおり・・・・」

「そんなこと聞いたって、無駄だよ。昔みたいに洗濯とかしてるんじゃないかって、前のお母さんに戻ったんじゃないかって期待するのはわかるけど。もう、無理だよ。たぶん、遊んでるんじゃない?」

わかってるけど、聞いてしまう。