亜弥「匠!早く行こ!」

俺「そんな慌てんなって笑」


俺は齊藤 匠(サイトウ タクミ)。高校3年生
そしてコイツは小田 亜弥(オダ アヤ)。
一応俺の彼女....(照)
俺らは今、小学校の同窓会に来ている





亜弥「うっわぁ、全然変わってないなぁ」


俺「そうだな」




あれからもう7年か.....



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キミはいつも僕を救ってくれた。


僕がいじめられている時


みんなは見てみぬふりばかりの中


キミだけはいつもかけつけてきてくれて


いじめっ子を追っ払ってくれた


追っ払った後キミは


『もう男の子なんだから泣いちゃダメ!』


口調は少しキツかったけど


頭をなでてくれるその手と


『でも君は十分強いよ』


この言葉だけはすっごく優しかった。




毎日毎日いじめは続いて


いじめられてはキミが助けてくれて


僕は自分がなさけなくなってきた


でも、いじめっ子に歯向かう勇気なんてなくて


キミを頼ってしまう


もうこんな自分なんて嫌だよ......




今日も僕はいじめられていた。
でも、キミはきてくれなくて、どこにもいなくて、
それをいいことにいじめはエスカレートしていった。


次の日も次の日もキミの姿は見えなくてついに味方が、助けてくれる人がいなくなって学校にいくのがツラくなった。


学校に行きたくない。
でと、親にいじめのことバレたくない。
そう考えていたら


“もう男の子なんだから泣いちゃダメ!”


“君は十分強いよ”


ふとキミの言ったあの言葉が思い浮かんだ。




強くなろう。体も心も強くなって、キミが僕を助けてくれたみたいに、僕も、僕みたいな人を助けるんだ。


そして今日も学校へ行く。




強くなるって決めた日から6年がたった
俺は今、高校の入学式に来ている。



俺はあの日学校に朝早くに行きいじめっ子たちを待ち伏せしていじめてきたら全力で歯向かった。


結果はコテンパンにやられたけど、それがきっかけでいじめがだんだんと無くなっていった。

自分の呼び方も僕から俺に変えた。



その日から周りのみんなも話しかけてくれるようになった。


“なんだよ。今更”


はじめはそう思った。


けどみんながゴメンって必死に謝ってくれた。その中には泣きながらの人もいた。


それを見たら自分が馬鹿らしくなって、演技かもしれなかったけど正直みんなと話せて嬉しかった。

みんなと少しずつ仲良くなっていった。



今では“心友”と呼べる奴もいる。


でもキミはいまでも俺の見えるところにはいなくて
ありがとうの言葉もまともに言えてない。


ちゃんとお礼を言いたいな...