ない!ない!!ないないないない!!!
俺こと高木龍之介(タカギリュウノスケ)が必死で探しているのは金銀財宝でもとても貴重な1億年前の化石でもない。
まあただの高校生のスクール鞄にそんなものが入っているわけないのだが。
本当はというとアパートの部屋の鍵を探していた。
必死で鞄をまさぐって探していたが見つからない。結局全ての荷物を出してみたが鍵はなかった。
う、嘘だろ?
学校に忘れた?いやどこかに落としたか.....??
どちらにせよ家に入れないのは変わらない。
今日に限って一緒に暮らしている母は出張で福岡に行ってしまっている。
はぁぁああ......最悪だ......!!!
まさか部屋の前で野宿するわけにもいかない。
それでなくとも最近通っている高校の寮で殺人事件があったばかりだ。
俺はまだ死にたくないぞ!!
とりあえず今日は智也の家に泊まろう。
片桐智也(カタギリトモヤ)は俺の幼なじみだ。
両親共に不幸な事故で他界していて今は一人暮らしをしている。お婆ちゃんから仕送りくるし大丈夫とか言ってたがあいつはひとりで抱え込むとこあるからたまに心配になる。
そんなこと前に言ったら、俺と違って顔いいから実はこっそり女連れ込みまくってるらしい。本当か知らんが腹立つ。
いつかギャフンと言わせてやる、などとどうでもいいことを考えながら、智也に電話をかけようと携帯を開くとまさにその智也から着信がかかってきたところだった。
「もしもし」
『もしもしタッツー?』
「そうだけど、お前その呼び方いい加減やめろ!!」
智也はたまにからかって俺の名前の龍をたつと読んでタッツーと呼ぶ。
小さい頃は良かったが高2になってその呼び方はそろそろ恥ずかしい。
いやいやそんなことはどうでもよくて。
「なんか用か?」
『何言ってんの。龍之介クンが俺に用あるんじゃないのかい?』
は?こいつなんか怪しい。
「どーゆー意味だよ。」
『キミは今自分の家の前にいるね?』
なぜ知ってる!?まさか.....!!
「お前まさか俺の鍵、盗......!!!」
『待て待て待て待て!!!?待って!?』
智也が慌てたように言う。
『俺盗んだりしてないからね?』
「じゃあなんで知ってんだよ」
「それは後ろを向いたらわかりまぁす♡」
受話器越しではない智也の声に驚いて振り返ると俺の鍵を持った智也が心底可笑しそうな顔をしてたっていた。
「は!?なんでお前ここにいんだよ!?てかやっぱりお前鍵......!!」
「いやいや誤解です!盗んでないからね!?」
智也が言うに、俺は教室に鍵を置きっぱなしにしていたらしい。部活終わって教室に忘れ物を取りに行った智也が偶然見つけて持ってきてくれたという。
「はぁ〜なんだよLIMEかなんかで伝えろや....」
「いやこっちのほうが面白いじゃん?w」
「お前なぁ.....」
鍵持ってきてくれたことはこの上なく有難いけど悔しいからお礼なんて言ってやんねぇ!
まあこれで入れるんだ良かった良かった。
そう思ってドアを開けると当然のように入ってくる智也。
なんだか知らんがホラー映画をみて1人じゃ寝られないらしい。
あほかこいつは。
俺こと高木龍之介(タカギリュウノスケ)が必死で探しているのは金銀財宝でもとても貴重な1億年前の化石でもない。
まあただの高校生のスクール鞄にそんなものが入っているわけないのだが。
本当はというとアパートの部屋の鍵を探していた。
必死で鞄をまさぐって探していたが見つからない。結局全ての荷物を出してみたが鍵はなかった。
う、嘘だろ?
学校に忘れた?いやどこかに落としたか.....??
どちらにせよ家に入れないのは変わらない。
今日に限って一緒に暮らしている母は出張で福岡に行ってしまっている。
はぁぁああ......最悪だ......!!!
まさか部屋の前で野宿するわけにもいかない。
それでなくとも最近通っている高校の寮で殺人事件があったばかりだ。
俺はまだ死にたくないぞ!!
とりあえず今日は智也の家に泊まろう。
片桐智也(カタギリトモヤ)は俺の幼なじみだ。
両親共に不幸な事故で他界していて今は一人暮らしをしている。お婆ちゃんから仕送りくるし大丈夫とか言ってたがあいつはひとりで抱え込むとこあるからたまに心配になる。
そんなこと前に言ったら、俺と違って顔いいから実はこっそり女連れ込みまくってるらしい。本当か知らんが腹立つ。
いつかギャフンと言わせてやる、などとどうでもいいことを考えながら、智也に電話をかけようと携帯を開くとまさにその智也から着信がかかってきたところだった。
「もしもし」
『もしもしタッツー?』
「そうだけど、お前その呼び方いい加減やめろ!!」
智也はたまにからかって俺の名前の龍をたつと読んでタッツーと呼ぶ。
小さい頃は良かったが高2になってその呼び方はそろそろ恥ずかしい。
いやいやそんなことはどうでもよくて。
「なんか用か?」
『何言ってんの。龍之介クンが俺に用あるんじゃないのかい?』
は?こいつなんか怪しい。
「どーゆー意味だよ。」
『キミは今自分の家の前にいるね?』
なぜ知ってる!?まさか.....!!
「お前まさか俺の鍵、盗......!!!」
『待て待て待て待て!!!?待って!?』
智也が慌てたように言う。
『俺盗んだりしてないからね?』
「じゃあなんで知ってんだよ」
「それは後ろを向いたらわかりまぁす♡」
受話器越しではない智也の声に驚いて振り返ると俺の鍵を持った智也が心底可笑しそうな顔をしてたっていた。
「は!?なんでお前ここにいんだよ!?てかやっぱりお前鍵......!!」
「いやいや誤解です!盗んでないからね!?」
智也が言うに、俺は教室に鍵を置きっぱなしにしていたらしい。部活終わって教室に忘れ物を取りに行った智也が偶然見つけて持ってきてくれたという。
「はぁ〜なんだよLIMEかなんかで伝えろや....」
「いやこっちのほうが面白いじゃん?w」
「お前なぁ.....」
鍵持ってきてくれたことはこの上なく有難いけど悔しいからお礼なんて言ってやんねぇ!
まあこれで入れるんだ良かった良かった。
そう思ってドアを開けると当然のように入ってくる智也。
なんだか知らんがホラー映画をみて1人じゃ寝られないらしい。
あほかこいつは。