「はよ」

君に後ろから声を掛けられた。

嬉しい、嬉しい、嬉しいんだ。

だけど、辛い。

大好きな君に、嫌われもののあたしが迷惑をかけているのは分かりきっていた。

だから、何も言わずに逃げてしまった。

ごめんね。

大好きだよ。

だから、さようなら。

「ちょっ、おいっっ」

後ろから聞こえる君の声。

思わず振り向きたくなった。

でも、そんなことしたら気持ちが揺らいでしまう。

飛び降りる気持ちが。