私の朝は早い
「まァーぁぁぁぁおぉぉーーー!!!!
お前はいったい、いつになったら起きるんだー!もう遅刻してもしらないからな!」
違う、私の朝は遅かった
お母さんの怒鳴り声が家中に響き渡ると、夢から覚めて現実をつきつけられた。
「うぎゃぁーーー!うっそ!こんな時間じゃんかー!あー、遅刻だぁー死んだぁー」
いつも通りの朝がはじまった。
髪の毛を適当に整えて、カバンに教科書やら筆箱やらを詰め込んだ。そしてパンを口に押し込んで、制服に着替えようとすると、
あーーっやばい!リボンがないっっ!!
「あー!もう!なんでこんなときに!」
たしか昨日制服と一緒に置いておいたはずだ。
バタバタと足踏みをしながら、急いであたりを見回すと、足元に緑のチェック柄の物体を発見した。
あー、踏んずけてた!何やってんだ私!足踏みをしていたせいで、ペチャンコになっているリボンを拾い上げると、なれた手つきで首元に巻き付けた。
猛ダッシュで家を飛び出し、自転車に乗ると、全力でペダルをこいで学校へと向かった。