極上ネギ塩タン………
ここの名物メニュー。
最上級のタンを網にのせ、その上から、きざみネギをたっぷり置く。
待つこと約30秒……あまりにも新鮮なんで片面だけ焼いて半生状態で食べるらしい。
網にネギの乗ったタン……響くんが箸を持ち、ネギを零さないように、器用にくるりと網から剥がした。
?……って、私の……
レモン絞ってあった小皿に……そのタンを置いたんだ!
「流奈、食べてみな、とろけるよ」
……極上ネギ塩タン
第1枚目じゃん!
私が先に食べていいの?
響くんが……早く食べな……って、目で言ってる。
口に入れた私…………
タンがジワッととけていく、ネギのシャリシャリがミックスして
響くん~美味しい、美味しい、美味し過ぎだよ~
響くんとお父さんとお母さんの………幸せなそうな顔も、美味し過ぎて……。
物事は考え方と思い方しだい………
今宵、この時が今、あるのは……あの詐欺師のオッサンのお陰かも知れなかった。