「 浮気してんの、アイツ。でもさあ、別にあたしは相手の女の子、嫌いじゃないんだよね。だって、好きな男欲しいと思うのは普通じゃん?それに、 」


一つ、

呼吸が入る。


「 あたしも、浮気しちゃったの。ま、結局その程度だったってことだよね。自分の気持ちに嘘はつけないし、つく気もない 」


あっけらかんというカノジョを、

強いと思った。

秘めた葛藤を見せることなく、

凛と、

カノジョは語る。


「 だから、和ちゃん 」


美しいその人は、

目を細めて。