嵐が炎を呑み込み相手に一直線へと向かう。
不気味な色をした業火が所々垣間見せながら嵐となった荒々しい風
望月はすんでの所でシールドを張ったが、それにも徐々に徐々に亀裂が走り最後にはパリィンッと音を立て割れた。
そして風に飛ばされた望月はそのまま場外
ここでケリが着いた
試合終了のホイッスルが高々と鳴った。
「…勝者‼︎佐和十夜!」
ウォォォッ!!!
女の歓声よりも男の歓声のほうが多いという嬉しいような嬉しくないような…複雑な気持ち。
そんな気持ちを抱いたまま苦笑いを浮かべた俺は場外へと出された望月の方へ移動した。
「お疲れ。久しぶりに楽しめた、ありがとな!
また機会があったらやろうな!!!」
ニッと笑った言うと望月もふっと笑って「上等!!」と元気良く答えた。
こうして俺と望月の試合は幕を閉じた。