「俺よりブスのくせに、俺のツレに手ぇ出してんじゃねえよ」
中指を突き立て、異物を見るような目で2人を見ているその姿は、まるで悪魔みたいでした。
「んだとっ……「失せろ、ブス」
チッ、と聞こえるように舌打ちをして、男2人はどこかへ行ってしまった。
いくら何でも、ブスブス言い過ぎじゃ……と思いながらも、恩人だしお礼を言おう。
「あの、ありがとうござい「アイツら、性格ブスなんだよ。顔はイイんだから性格どうにかしやがれっての」
独り言のようにぶつぶつ呟いている恩人。なんだ、外見が悪いからブスって言ったわけじゃないんだ。
そう思うと、なんだか悪い人じゃないのかも。