足を引っ掛け、見事に転ぶ。すぐに起き上がろうと振り返れば、ドアップでケイタの顔があった。



所謂、『床ドン』状態になってしまった。



「……オレが、チカを好きって言ったら、どーする?」



「え……?」



「あー、わり。今の冗談。忘れて」


すぐにケイタはどいてくれた。けど、固まったままの私。きっと顔も真っ赤。



「ほんとに、悪かった。今日は帰るわ、またな」



そう言い捨てて、ケイタは屋上を出ていった。未だに固まったままの私。鳴り止まない心臓。



この感情って、なに……?



今度アサミに聞いてみようかな。