“シオンの花束を持って、必ず迎えに来るから”と。
姫君はそれだけをただ信じて騎士を待ち続けました。
しかし、騎士が戻ってくることは二度とありませんでした。
“シオン”
それは旅人が見つけた古い日記のタイトルであり、何度も出てきた花の名前でした。
読める状態のまま見つかったのも、旅人が手に取ったのも、それもまた奇跡。
旅人の記憶からも忘れ去られようとして、再び繋がったーー大きな奇跡。
幾つもの奇跡の果てに旅人がみたものは。
姫君はそれだけをただ信じて騎士を待ち続けました。
しかし、騎士が戻ってくることは二度とありませんでした。
“シオン”
それは旅人が見つけた古い日記のタイトルであり、何度も出てきた花の名前でした。
読める状態のまま見つかったのも、旅人が手に取ったのも、それもまた奇跡。
旅人の記憶からも忘れ去られようとして、再び繋がったーー大きな奇跡。
幾つもの奇跡の果てに旅人がみたものは。