お互いを「唯」「波留」と呼び合い、毎朝、なんでもない話をしながら学校に行く。


それがいつしか日常になっていた。



季節が夏から秋に変わると、波留が電車に乗っていない日が多くなっていった。



そして、秋から冬になると波留とは会えなくなった。



もう会えない…



ただの日常に戻っただけそう自分に言い聞かせて自分の中にある小さなしこりに気付かないふりをした。