「心頭を滅却すれば火もまた涼し」なんて言葉がある。
意味はいかなる苦痛も心の持ち方次第で苦痛とは感じられなくなること。
時に重すぎた苦痛は心を飲み込み、燃やして消し去ってしまう。
一度燃えた物は二度と戻らない。
もう5年も経つというのに、彼の心はまだ粉々の灰のままだ。