彼の叫びを、初めて聞いたきがした。



「声を荒げてしまってごめんなさい。でも私は貴方だけなのです。しかしそうですよね、私が貴方の立場だとやはり私も不安になります。そうですよね、不安にさせてしまっていてすみません。気づけなくてすみません。でも、でも、もう大丈夫です。安心してください」



そう言いふわっと笑った私を見つめる彼の方に近づき手を伸ばす。


だが、その手が彼に触れることはない。


そのことに少し笑った。


そして私も彼と同じように窓に座ってみる。