そうだよ?と悪びれもなく言う彼に眩暈がした。
「どうしてっ!?どうしてなのです!?」
私が声を荒らげてそう問うても彼は笑顔を崩さない。
「どうしてって、だってイラナイ、でしょ?ねえ?僕達にはイラナイ奴を落として何がダメなの?」
「そうではないです!!
どうして、私を信じてはくれないのですか!?どうして?そんなに私は貴方が好きに見えめせんか?そんなに私の愛が軽く思えるのですか?不安に、不安にさせてしまっているのですか…?」
途中から涙を出しながらそう主張すると表情を崩す彼。
「不安、なんだろうか。僕は、君が他の奴と話してると言うのを聞くといてもたってもいられなくなる。僕には君だけなのに君はそうではないだろう?君はどうやったって僕だけでは生きてはいけないだろう?君が僕のことを愛してくれているのはわかっているんだ。でも、それでも、僕達は違うだろう?同じでは、ないだろう?いつかは君は僕のことを忘れてもうあえなくなるのではないかと君が、君が、大人になっていくのではと、不安になる。だって、どうしても僕達は相容れない関係じゃないか」