「どこまでって……、二年も付き合ってたら最後まで行ってるのが当たり前でしょ?」
「だよねーっ!聞いた私が馬鹿だった!!!」
そんな、本当と嘘を混ぜ合わせた話。
二年付き合ってるけど最後まで行ってない。
それは、私がそういうことに対して嫌悪感があるのと遥がそういう気にならないから。
ほら、浮気される私に『理由』があるでしょ?
「私、ジュース買ってくるわ」
カバンから財布を出して、友人2人にそう言い残し教室を出る。
自動販売機まで少し距離はあるけれど、風景を見ながら歩くのは結構楽しい。
「……____だよ…」
何処からか聞き覚えのある声
それは、考えなくても直感で分かった。
「遥……?」
声のした方に進み進み、頭の中では『行ってはいけない』と警告音がなっているのに
はっきり遥の声が聴こえたのは、誰も通らない非常階段の上から。
「え、いまのだけじゃダメなの?…じゃあ、愛してるよ」
私が
囁かれたことのない愛の言葉
「………っ」
愛してるなんて、
言われた事ないよ…っ、私…