学校に着くと、私は女友達に一斉に囲まれる。







それは、私と遥の惚気を聞きたいという馬鹿な2人組。









もちろん、この2人には遥の浮気疑惑……、浮気?のことなんて言っていない。









「じゃあ、愛理また後でね」









同じクラスの遥は、友人邑楽 孝の元へ向かった。









邑楽くんは遥の妹の紅葉ちゃんと付き合っているから、多分のその話だろう。











「ねぇ、愛理!今度はどんな惚気を聞かせてくれるの??」











「うーん、……そうだね、あんまり思いつかないけどデートはするよ」










「きゃーっ!まじでまじで!?……っていうか、愛理って白川くんとどこまで行ってるの!」












白川とは、遥の名字





紳士的で頭が良くて、それなりに綺麗な顔立ちしてるから








『白川遥』というフルネームはこの学校の人なら誰でも知ってると思う。