『待って待って！
薫ちゃん。マリには俺が
頼んでん。』

優輝くんが割って入ってくる。

『もぉー！優輝ゆうたって！』

マリがダルそうに言う。


「何でみんな義政くんの為に
そこまでするん。」


『あんな、さっきも言ったけど
義政は前に真剣に
付き合っとった女と
別れたゆうたやん。
こいつな、その子に結構
酷い事されてるん。
でもずっとその子の事信じた挙げ句
降られたん。
こいつめっちゃ落ち込んでな
俺、次は絶対めっちゃいい子と
付き合って欲しい思ってん。
それが薫ちゃんやん。
マリは最初は
ダルいゆうてたけど、
俺が何回もお願いしてんやん。』

「ふーん･･･。」




部屋に沈黙が流れる。