僕まで泣きたくなるなんて。


あの少女も、僕と同じように、抱えているのだろうか。


胸を締めつける、なにかを。


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なおも涙を流し続ける少女に、僕の胸が締めつけられた。


ひときわ風が強く吹いた。その瞬間。


────たすけて


少女の心の叫びが、聞こえた、気がした。