先生は照れたように頭を掻きながら笑って誤魔化した。
「あ、ご飯でも食べに行きますか?」
「はいっ」
入ったレストランで、パスタを食べながら、先生はぼそりと言った。
「久々だな〜。まともな食事」
「えっ、いつも何食べてんですか?」
「う〜ん、コンビニ弁当とか…」
「お子さんも?」
「うん」
「そんなのっ、体に悪いですよ!
わたし、明日からお弁当作ってあげますよ!!」
わたしは机から身を乗り出して言った。
花村先生は、目を丸くして、わたしを見ていた。
「も、もしよろしければの話ですっ」
「…お願い…できますか?」
はにかんだ笑顔で言った先生を見て、わたしはただ頷くだけだった。
「よっし!!」
先生と別れて帰ったあと、わたしは料理本を開いて
先生と、先生の子供が好きそうな料理を探した。
「…先生、何が好きなんだろう」
考えてるだけで楽しかった。