この学園には一人の美しいお姫様がいる。
腰の辺りまである綺麗な黒髪、猫目で心が見破られそうな意志の強い瞳、ちょこんとある小さな口、そして、168cmもある身長。
彼女は…誰もが羨ましがるような容姿を持っていた。
そんな彼女には、いつも近くに騎士…いや、王子様がいた。
彼も誰もが振り返る容姿だった。
彼は肩ぐらいまでの黒髪の赤メッシュに、見られた人は恐怖に固まるくらいの鋭い目付きで、185cmもの身長でとにかく圧力が高い彼だった。
そんな彼は学園ではキング。
お姫様は学園では高嶺の花、と呼ばれていた。
ただ、そんな二人は王子と姫のようなのに、関係は全くそうではない。
王子は姫以外にはとにかく冷たいが、姫に対しては凄く甘々なんだ。
そして、姫は容姿は優れているものの、いつも無表情であり、誰も、その他の顔を見たことがない…ポーカーフェイスの姫だった。