『陽菜ちゃん、琢己が好きなの?』


「出会った頃はね。…でも、最近ふたりでいないことあって、いつも話聞いてくれるの涼兄ぃかてっちゃんでさ……もう、琢ちゃんのことは諦めたから良いの。でもね…」


『陽菜ちゃん…』


「…てっちゃんには、大切な人がいるってわかってる。でも…」



『待って…その先は、俺に言わせて。陽菜ちゃんが好きだよ。陽菜ちゃんが会う度、傷が出来てると、心配で眠れない…。俺な、別居してんだ。陽菜ちゃん、俺のそばに居て欲しい…』


照彦は陽菜を抱きしめ、唇に触れるだけのキスを落とした。