『すいません、こちらに運ばれたと聞いたのですが、如月熊蔵さんはどちらに?』


『如月熊蔵さんのご家族の方ですか?』


「はい、孫の陽菜です」


陽菜は自分が孫であることを説明した。



『…只今処置中ですので、あちらを左に曲がりますと救急外来の待合室がありますので、そちらでお待ち下さい。それと、熊蔵さんのどなたかお子様と連絡を取って頂きたいんですが、可能ですか?』



「…わかりました、ありがとうございます」



陽菜は坂井先生と救急外来の待合室に行くと、そこに照彦が椅子に座っていた。