初めて出会ったのは、友達の兄、涼一の友達だった。


私は友達に会いに、月に2回電車で向かっていた。


そんな日々が続き、今日から長い夏休みになり1ヶ月のお泊まりになり、終着駅に下り立った。


『陽菜―ヒナ―』


そう、私の名前。


如月 陽菜―キサラギ ヒナ―。



「あっ、涼兄ぃ~」


私は涼一の姿を見つけて駆け寄った。