ぼーっとその端正な横顔を眺めていると一太が口を開いた。


「翔平いるか?」

「浅野か。店の奥で在庫整理してるよ。」

「そうか、じゃ、ちょっと行ってくる。」


そう言い、もう一人のアルバイトを探しに立ち上がろうとする一太に縋るように目線を送る。

どうして行っちゃうの?

一人にしないで!!

そんな思いも届かず、一太は店の奥へと歩を進めた。