「ほんとに、ほんとに藤堂さんが私の事、好きなの?」


「あぁ、本当だ。俺は紗愛ちゃんが大好きだ。この身が焦がされるくらい。胸が張り裂けそうなくらい。お前を想ってる。」


「嬉しい。私も藤堂さんを想って、この身が焦がれて狂いそうなの。」


そう言って私は涙で濡れた瞳を大きく輝かせた。


「おいで、紗愛。」


私は両手を大きく開いた藤堂さんの胸に今度は駆け出していた。


「陽助さん!!!」


抱き締められたその腕の力に私は陽助のありったけの想いを受け取った様な気がした。