「い・・・や・・・・」


好きで好きで堪らないのに、昨日揶揄われた事で、私の心は上手く機能しない。


「おいで、ボクのところに。紗愛。」


フルフルと首を横に振り、藤堂さんから距離を取る。

それでも藤堂さんはジワリジワリと距離を詰めてくる。

川岸ギリギリで私は藤堂さんの腕に捕まってしまった。