そして、日が暮れるまで遊び尽くした私達は、最後に観覧車に乗る事にした。


「まりあ様~、今度は俺と乗ってくれよー!」

「そういえば、猿君とは乗り物乗ってないね」


ほとんど愛梨さんと飯島君のオンパレードだったし、猿君とは一緒に乗ってない。


「観覧車でまりあ様と2人っきり……うへへ」

「猿、残念だな、もう俺が予約してる」

ーグィッ
  
気色悪い笑みを浮かべる猿君に一括して、我妻君は私の腕を強く引く。


「わっ、えっ!?」

「ほら、こっちだ。早く乗れー」


えっ!?

な、なんて強引、横暴な!!


我妻君は目の前に到着した観覧車に、私を引きずり込む。

されるがまま、私は我妻君と観覧車に乗り込んだ。
 
ーバタンッ

扉が閉められると、窓から皆の抗議の顔が見える。


「後で、殺されるよ?我妻君……」


私は窓の向こうの皆を見つめながら、苦笑いを浮かべた。

すると、目の前に座った我妻君は、足を組んで不機嫌そうに私を見つめる。
  

「もう、俺が独り占めしても文句は言われねーだろ。あいつら、散々お前といたんだし…」

「へ……それはどういう意味??」
 

なんというか、私には我妻君が私ともっといたいって聞こえるのだけれど…。