そして、泣き止んだ私の手を引いて、我妻君とお化け屋敷のゴールまで歩いた。


出口に出ると、げっそりとした飯島君と、笑顔の愛梨さんと猿さんが手を振ってくれる。


その瞬間に、私達はどちらともなく手を離す。

それが、少し寂しかった。


「…………っ」


手を離した我妻君が、私を見つめて何か言いたそうにしていたけど、すぐに私から視線を反らした。



「っ………行くぞ」

「う、うん……」


私は、我妻君の背中に黙ってついてくる。

そして、皆と合流した。

すごく、長い時間あのお化け屋敷の中にいたような錯覚。

なんだか、すごく疲れた……。