♪~♪~♪~


すると、我妻君のスマホが鳴った。

ディスプレイを確認する我妻君は、不思議そうに電話に出る。


「お前ら、何してんだよ?」

『迷って、そっちに戻れなくなった!』


スピーカーフォンにしているせいで、猿君の声が直に聞こえる。


どうやら、2人は迷ってここにたどり着けないみたい。

まぁ、ここも広いしね。


「飲み物、買いに行った意味ねーな」

『す、すみませぇぇんっ!』 


すると、愛梨さんの泣きそうな声も聞こえた。

なんというか、人選ミス?


『俺ら、絶叫迷宮の前にいるから、そこで待ち合わせよーぜ』

「分かった。じゃ、またな」

ーピッ


電話を切ると、ため息をついて、我妻君は飯島君に視線を向ける。