あぁ……。
やっぱり、我妻君は優しい。
友達より、もっと先に、深い仲になりたいと思うのは、貪欲かなぁ…。
「カッコよすぎだよ、我妻君……」
「は………は!?」
私の一言に、我妻君は目を見開く。
あれ、今私何言った……?
あれ、何口走っちゃってんのよーっ!!
「あ、いや……えーと……ゴホンッ、たまには、カッコいい事言うよね!なんて……」
「なっ……たまには余計だろ!」
私も我妻君も、耳まで赤くなって、お互いに目を反らす。
あぁ、私なんで言っちゃったんだろう。
ほとんど、無意識だったよ!!
髪を手ぐしで整えて、バッと立ち上がる。
「ね、ねぇ、愛梨さんと猿くん、遅くないかな?」
私は、照れ臭くなって、話を変える。
すると、我妻君も飯島君も「確かに」と頷いた。