「迷惑……私も、いつもそんな風に怖くなるよ」

「えっ……?」


私は、飯島君から澄み渡る青空へと視線を変える。


「私のせいで、友達がイジメられたり、そういうのばっかり経験してると、私が関わった人、みんな不幸になっちゃう気がしてね、怖くなる」

「まりあ様も、俺とおんなじ………」

「どうしたら、一緒にいてもいいのかな……」


飯島君を励まそうと思ったのに、私まで一緒に悩んでしまう。

結局、私もずっと悩んでいる。


だから、なんて返してあげればいいのか、私にも答えが分からないんだ。


「おいおい、根暗ども、一緒に落ち込んでどーすんだよ」

ーポカッ、ポカッ

「痛いっ」

「痛いっ」


我妻君は、私と飯島君の頭を軽く小突く。

私達は、ベンチに座ったまま、たぶん情けない顔で立っている我妻君を見上げる。