ーガタガタガタッ
ジェットコースターが頂上に近づいていく。
風が、髪を巻き上げて、夏の近いこの時期には最高だった。
「空が近いねー!」
私はバンザイをして、いつもより格段に近づいた青空を見上げた。
自分が、空を飛んでいるような感覚。
「まりあ様、手すりから手を離したら危ないって!!」
「飯島君も上げてみなよー!!空、飛んでるみたいで気持ちいいよー!!」
風が強くなり、声が通りにくくなったので、大声でそう叫んだ。
「そんな事したら、俺は天国へ行っちゃうよ~っ!!」
「ん、飯島君今なんて??」
「さぁ??愛梨にも聞こえませんでした!」
風の音で飯島君の声が聞こえなかった。
そんな会話をしていると、ついに頂上に到着した。