「レッツゴー♪」

「イヤァァァ!!」


ウキウキな愛梨さんと、乗る前から悲鳴を上げる飯島君と共に、私達はジェットコースターの列に並んだ。


とりあえず、乗る組み合わせとしては、私と愛梨さん、飯島君と我妻君、そして一人ぼっちの猿くんになった。


「それでは、足元にお気を付けて、乗車してくださいねー!」


お姉さんの掛け声で、私達はジェットコースターへと乗り込む。

奇跡が起きて、私たちは先頭だ。


「なんで俺一人!?」


後ろから、猿君の情けない声が聞こえる。


「だって、あ、我妻君の方が安心感があるんだ!」

「俺、男に抱きつかれるとか、勘弁…」


しっかりと飯島君に手を握られている我妻君は、げんなりとした顔をしていた。


「愛梨、幸せ♪」

「愛梨さんは、怖くないの?こういうの」


私の腕にギュッと抱きつく愛梨さんに尋ねる。


「人並みには、平気です!まりあ様は……平気でしたね!」

「え!なんで即答!?」


さっきから、私の意思が全然反映されないんだけど!?


「お前、今さら「キャーッ」てキャラかよ?」

「あ、我妻君まで………」


なんだよもう!

私の中の妄想が何一つ叶わない!!

あげく、好きな人からこの扱い、悲しすぎ。