「やっぱり最初はジェットコースターだろ!!」

「やっぱってなんだよ、やっぱって」


叫ぶ猿君に、我妻君は呆れた顔をする。


「却下!!お、俺は断固拒否します!」

「飯島先輩、ジェットコースター乗れないのですか??」


青い顔をする飯島君に、愛梨さんが容赦ない一言を浴びせた。


でも確かに、飯島君が怖がるのも分かるかも。

私は顔を上げて、90度近い斜面を見つめる。

あれはもう、ほぼ真下に落ちる感じね。


「まりあサマは怖くねーの?」

「私?」


我妻君がいつの間にか隣にいて、私に声をかけてくる。

「高いとこはわりと平気。むしろ、好きな方かな」

「そう言うと思ったわ。なんせ、2階からプールに飛び込むくれーだしな」


ニヤニヤと笑いながらそう言った我妻君には、悪意を感じるわ。

そんな我妻君を一睨みして、私は飯島君の肩に手を置く。