「まりあ様ー!!」
すると、私たちに気づいた愛梨さんがこちらに手を振っていた。
その隣には、飯島君と猿くんもいる。
あ、遊園地の入り口って、こっちの入り口だったんだ。
すっかり待ち合わせ場所を間違えてたみたい。
「我妻君、よく私の居場所分かったね?」
普通、こんな人だかりの中、見つけられる??
「あ?お前を探す時は、人が多いとこ探せば一発だ」
「なんで多いところ?」
逆に見つけにくいんじゃ……。
「あぁ!まりあ様は、道行く人の目線を釘付けにするからな!」
猿君もうんうんと笑いながら頷く。
そ、そうだったんだ……。
「そういう事。ホラ、行こうぜ」
驚愕していると、我妻君がズンズンと前へ進んでいく。
「愛梨、まりあ様の隣キープでぇす!」
「わっ、ははは……」
愛梨さんに腕を掴まれながら、ついに遊園地の中へと入っていく。