あれ?私、おかしなこと言った?
「んー、それだけじゃ難しいかも…笑笑」
「そっかぁ…。」
「うん、ごめんね?」
「いえ…、大丈夫です…。」
残念だなぁ……。
やっぱり、名前訊いとけばよかったぁ…。
「優斗?どうしたの?」
「あ、昇太。ごめん、約束忘れてた…」
「あ!!!!!」
神様!!!ありがとうございます!!!!!
「え、のん、もしかして……。」
「うん!!この人!!」
やったぁ!!出会えたー!!
「え、こいつ?あー、そっか…。」
「あ、今日の朝、大丈夫だった?」
え?私のこと覚えててくれた!!
やっぱりかっこいい…。
「あの!私、早川希望です!!のんって呼んでください!!あと、今日の朝は助けてくれてありがとうございました!!名前教えてください!!!!」
私は、自分で顔が赤くなってくのがわかった。
「えっと、八坂昇太です。のんちゃん、よろしく!」
昇太くんは、そう言って微笑んだ。
「のん、ダブルデートしよっか!!」
ある日、突然いおりんに誘われた。
「えー?誰と??」
私が訊くと、いおりんはニヤニヤしながら、
「私&優斗カップルと、のん&昇太くんカップル!!」
え……?
「えーーー!!」
「優斗が誘ってくれたの!!ダブルデートしよ?」
「行きたい行きたい!!……あれ?いおりんと相馬さんって…?」
確か、いおりん、前は相馬くんって呼んでたはず!!今は呼び捨てってことは……
「実は、この間から付き合ってるんだよね!!で、のんが昇太くんのこと好きだって言ったら、ダブルデートしようって!!」
「いおりん、おめでとう!!」
「じゃあ、次の日曜日ね!また連絡する!!」
「うん!!いおりん、ありがと〜!!」
やったー!!
昇太くんと会える!!
私は、ずっとウキウキしながら、日曜日になるのを待った。
そして、日曜日!!
早起きしすぎて、30分も前に集合場所の駅にいる私。
「のんちゃん、お待たせ!!」
「昇太くん!!まだ30分前だよ?」
「えへへ、早く起きちゃったから。のんちゃんは?」
「私も一緒だよ!」
きゃー、昇太くんと一緒だぁ〜!
1人でニヤけてたら、昇太くんが、
「のんちゃん、優斗と伊織ちゃん、来れなくなったんだって。…どうする?」
えー?
と、その時。
いおりんからメッセージが。
『のん〜!!あとは頑張ってね!!』
『え?どういうこと?』
『だから、ダブルじゃなくて、2人でデートして来なよ!!ってこと!!』
『え〜、無理だよぉ〜!』