「仕事関係の質問は以上です。
では次はプライベートについて尋ねたいと思います」


それと同時に嗣永部長の眉が潜められる。


「好きな女性のタイプについてお聞きしたいのですが」


「待って。聞かないの?知っているんだろ?俺がTDKの社長の息子だって事」


ますます眉間に寄せられた眉。


「もちろん知っています。仕事として私は聞く権利はありますけど、義務はありません。嗣永部長にとってもいい話ではないですし、上司からもできれば聞いてこいと言われたので別に聞きません」


私がそう言うとククッと笑い出した嗣永部長。周りの女の子たちの黄色い声が耳に刺さる。