「いや?何でもないよ。早く用件を済ませてくれるかな?」


「そうですね」


質問の項目の一つ目を読み上げる。


「嗣永部長はこれから社長に就任すると伺いました。これから就任するにあたっての気持ちはどのようなものでしょうか?」


「そうだね。初めは驚いたよ。けれど、僕はこの仕事に誇りを持ってる。だから、とても光栄な事と思ったよ」


運ばれたコーヒーを手に取り飲むのも様になっている。


そこからはスムーズに質問は続いた。その間に嗣永部長の生い立ちについていつ尋ねればいいのか。頭の中で考えていた。