「ス・タ・バ」
「へぇっ?」


思いもよらない答えに変な声と共に笑いが零れた。


「そうそう、その顔。その京香の笑顔が可愛ええねん。俺の傍でもそないして笑てくれるか?これから先、ずっと・・・・・・」


話し終えるか終えないか、スッと近づく社長の顔。

そのまま触れる唇。

離された唇を名残り惜しそうに見つめながら、


「私は社長の秘書です。どこまでもついて行きますよ、社長が逃げても。」


そう言ってクスクスクスと笑えば、ギュッと抱き締められて、社長の香りに包まれた。