大臣
「まだ、大事な問題を
解決しておらぬだろう!」


シンデレラ
「大事な……問題?」


大臣
「しかし、あの方とは
ずいぶんかけ離れた身なりだな……。
とても、同一人物とは考えにくい」


王子
「でもっ、もうこの娘しかいないんだ。
履かせてみよう!」


大臣
「かしこまりました。では……」


大臣が牢屋に入ってきて、
ガラスの靴を
シンデレラの前に差し出しました。


シンデレラ
「あっ!この靴は!」


大臣
「今、舞踏会で王子と一緒に踊っていた、
美しい娘を探しているのだ」


シンデレラ
「いっ!」


シンデレラは、ギクッとしました。


王子
「それで、国中の娘達に履かせて見たけど、
誰一人合うものがいなくて……
君で最後なんだ。
どうか、履いてみてくれないか?」


シンデレラ
「えっ……」


(どうしよー!さっきまで、
正体をバラしておけば良かったとか
思ってたけど……
いざとなると、やっぱり怖いよー!)


シンデレラは、内心ためらいまくりました。


しかし……


(本当の姿が、どんなのでも構わない!)


王子様の言葉を信じることにしました。

シンデレラは勢いよく、
ガラスの靴に足をズボッと入れると……