すると……


キラキラキラキラ~……


シンデレラ
「あっ、あなたは!」


なんと牢屋の中に、
あの魔法使いが現れたのです!


魔法使い
「おぉ~。泣くのはおよし、シンデレラ」


魔法使いは現われるなり、
いつもの決まり文句を言いました。


シンデレラ
「これが泣かずにいられますぅ!?」


魔法使い
「それもそうね……で、どうだった?
舞踏会楽しかった?」


シンデレラ
「あ……うん。この間はどうもありがとうね。
おかげさまで料理もたらふく食べたし、
黒づくめ集団との闘いもスカッとした!
それに……踊りも、リフティングも……」


と、珍しく
シンデレラの顔が赤くなりました。


魔法使い
「……ふぅ~ん?
最初は食べ物しか頭になかったのに、
今じゃ王子様のことで頭いっぱいなんだ?」


シンデレラ
「そっ、そんなこと言ってないじゃない!」


そんな事を言ってないけど、
その通りでした。


魔法使い
「あっそうですか♪」


魔法使いは、
照れるシンデレラをからかいました。


シンデレラ
「もう~……あ、だけど
どうして魔法使いさんがここに?
もしかして……助けに来てくれたりして!?」


魔法使い
「えぇ、そのつもりだったけど……
もうその必要もないみたい」


シンデレラ
「はっ?どうして!?
何でそんなことを言う!?」


魔法使い
「それは……もうすぐわかるわ。ホラ」


すると、
遠くからバタバタと足音らしき音が、
徐々に近づいてきました。


シンデレラ
「なっ、何?誰か来るの?」


魔法使い
「来た来た!じゃあね、私はこれで~♪」


シンデレラ
「へっ?あー待って!
置いて行かないでよぉーっ!」


魔法使いはシンデレラを置いて、
さっさといなくなってしまいました。


シンデレラ
「そんなぁー……ただの冷やかしー?」


シンデレラは、
再び泣き出しそうになりました。

しかし……